カイゼン・ジャーニー
タイトル
カイゼン・ジャーニーたった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで
出版・著者
翔泳社
市谷 聡啓
新井 剛
リンク
Amazonリンク概要
ソフトウェア開発の現場においてをより良い方向に変えていくための方法を、ストーリー仕立てで紹介する一冊。 様々な問題を抱えるが、現状を変えたいと強く志す主人公を中心に、ストーリーが進んでいく。 その中で、主人公は多くの人と関わりながらプラクティスを学び、個人の業務やチームのカイゼンを進めていく。 多くのエンジニアは、主人公や取り巻く環境に共感を得ながら、そのカイゼンの過程を学ぶことができる。
感想
あるチームメンバーの紹介を受け、読み始めた一冊。
ストーリー仕立てのため、その状況を想起し、内容に共感しながら、そのカイゼンのプラクティスを学んでいける。
個人的には、初めてのスクラム開発を経験してから少し間が空いたタイミングだったため、いい振り返りの機会にもなった。
現状を変えたくても変えられない経験をした人、その障壁や境界を越えたい思いを持った人に、ぜひおすすめしたい。
ポイント
インセプションデッキ
10の問いかけにこたえることで、プロジェクトのWhyやHowを明確にしていく作業。
Whyを明らかにする問い
- われわれはなぜここにいるのか:プロジェクトのミッションは何か
- エレベーターピッチ:プロダクトのニーズ、顧客、差別化ポイントは何か
- パッケージデザイン:ユーザから見たプロダクトの価値とは何か
- やらないことリスト:スコープ、特にスコープに入らないことは何か
- 「ご近所さん」を探せ:チームを取り巻くステークホルダーは誰か
Howを明らかにする問い
- 技術的な解決策:採用する技術やアーキテクチャは何が考えられるか
- 夜も眠れない問題:不安やリスクには何があるか
- 期間を見極める:必要な開発期間はどのくらいか
- トレードオフスライダー:ローンチ時期、スコープ、予算、品質はどのような優先順位になるか
- 何がどれだけ必要か:期間、不要、チーム編成について答えよ
成功循環モデル
MITのダニエル・キム氏が提唱した、成功循環モデル。
このモデルでは、次の要素が循環する。
- 関係の質
- 思考の質
- 行動の質
- 結果の質
このモデルにより、ダニエル・キム氏はチームのコミュニケーションといった関係の質から改善を始めるのがよいと提唱する。
ドラッカー風エクササイズ
書籍アジャイルサムライで紹介されているチームビルディング手法。
チームの期待のマネジメントを行う。
各メンバーは次の問いに答える。
- 自分は何が得意なのか
- 自分はどうやって貢献するつもりか
- 自分が大切に思う価値は何か
- チームメンバーは自分にどんな成果を期待していると思うか
この時、心理的安全性を確保することが重要となる。
各人が思っていることを正直に話し合うことができないと、意味がない。
そして最後に、5つ目の質問として「自分の認識が、他のメンバーとあっているか」を確認し、期待のすり合わせを行う。
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